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中林 正和*; 大山 英典*; Hanano, N.*; 平尾 敏雄; Simoen, E.*; Claeys, C.*
Proceedings of the 6th International Workshop on Radiation Effects on Semiconductor Devices for Space Application (RASEDA-6), p.183 - 186, 2004/10
IGBTの電気特性の放射線劣化について、2MeV電子線の高温で照射を行い、評価した。電子線照射の実験は高崎研究所の電子加速器を使用し、フラックスは10e/cmで固定し、照射中の温度を室温, 100, 200, 300Cと変化させた。電気測定の結果、しきい電圧は照射温度100Cで部分的に回復し、飽和電圧の増加が100Cで最も顕著であることがわかった。また、この温度範囲では、放射線で誘起した界面準位による電圧シフトと固定電荷による電圧シフトの挙動が異なることが判明した。本ワークショップではこれらの違いについて解析し議論を行う。
Loring, M.*; 森山 伸一; 春日井 敦; 寺門 正之; 中山 伸好*; 飯山 俊光*
Proceedings of 26th International Power Modulator Symposium and 2004 High Voltage Workshop, p.271 - 273, 2004/00
大電力高周波源において電子管の保護と制御は重要な問題である。ここでは、この問題の解決にむけて進められた開発の概要をまとめるとともに、最近の核融合研究,加速器及び工業用分野での実例について議論する。特にJT-60Uのメガワット級ジャイロトロンの制御と保護のために用いられる高電圧IGBTスイッチの設計,開発、及び性能向上の過程について述べる。このIGBTスイッチは数年間稼働しており、システム運用時間20,000時間(素子運用時間2,000,000時間)が示すその長寿命は、注意深く設計されたシステムが適切に運用されたことによる装置信頼性の高さを示している。このスイッチは最近、他の高電力システムでも広く使われており、直流100kV, 100A級の電流を扱うことが可能である。この成果は原研と東京電子(株)の共同開発によるものである。
恒岡 まさき; 今井 剛; 中山 伸好*; 飯山 俊光*
電気学会論文誌,D, 123-D(2), p.170 - 171, 2003/02
本レターは核融合用ジャイロトロンの出力を変調運転するために、-100kV電源の電流をスイッチングすることのできる直流遮断器に関するものである。また、スイッチングによる変調と同時にジャイロトロンの管内アーク発生時に、10Joule以下の許容エネルギーで負荷であるジャイロトロンを保護できる能力を併せ持つものである。ここでは100素子のIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)素子を直列にして直流-100kV,60Aの遮断器を構成した。さらに実験結果として短絡遮断器試験の結果及び500KJouleのダミー抵抗器を用いてduty1%で1kHzのスイッチング試験を10秒間実施し、遮断器に異常がなかったことを報告した。
Zhang, F.; 谷 教夫; 島田 太平; 鈴木 寛光; 横溝 英明
Proceedings of 6th Symposium on Power Supply Technology for Accelerators, p.149 - 155, 2000/11
大強度陽子加速器統合計画において3GeVシンクロトロンが25Hzの速い繰り返しシンクロトロンであり、入射エネルギーが400MeVで1MWの出力ビームパワーを目指している。このような大強度速い繰り返しシンクロトロンを建設するには電磁石電源の設計が重要な成果である。電磁石による巨大な無効電力発生を避けるには共振方式で励磁しなければならない。また機能分離型のため収束磁場と偏向磁場と粒子加速中のトラッキングが要求される。それに将来入射時磁場フラットボトム及び四極磁石トリムの可能性を考える必要もある。現在共振電磁電源のシステム設計がこの数年のR&Dに基づいて完了され、詳細設計が進行中である。ここで共振電源のシステム概要、パラメータ及び基本設計、また制御システム構成、ユーティリティーについて紹介する。
恒岡 まさき; 春日井 敦; 池田 幸治; 坂本 慶司; 今井 剛; 藤田 秀男*; 浅香 敏夫*; 上岡 伸好*; 安田 昌弘*; 飯山 俊光*; et al.
Int. J.Electronics, 86(2), p.233 - 243, 1999/00
被引用回数:10 パーセンタイル:56.56(Engineering, Electrical & Electronic)本論文は原研で開発したエネルギー回収型ジャイロトロン用主電源システムに関するものである。この電源容量は5MWで最大100KV,50Aの直流電源である。ジャイロトロン用電源では負荷であるジャイロトロンの異常発生時に10J以下の許容エネルギーで遮断しなくてはならない。従来はクローバスイッチを用いて電源を高速短絡して保護していたが、本電源には直流100KV,100A,360A遮断のIGBTスイッチを開発し採用した。また、ジャイロトロンは高速にビーム電源が立ち上がるため、直流電圧を制御する交流サイリスタスイッチの制御に状態フィードバック制御と負荷電流フィードフォワード制御を採用した。この電源はシリーズレギュレータ等の高ロス機器を採用せずに実現化された電源であり、効率も95%以上を確保している。
三浦 友史; 松川 誠; 宮地 謙吾; 木村 豊秋
JAERI-Tech 98-001, 41 Pages, 1998/01
次世代トカマク形核融合装置の超伝導ポロイダル磁場コイル用電源は、プラズマ着火時に高電圧を必要とし、他は比較的低電圧で運転されるという特徴がある。従来のサイリスタ変換器では、力率が低下し、直流出力電圧の変動に伴い交流側無効電力が動揺することになる。このため、入力電力の力率1制御と交流側入力電流波形の制御が容易なPWMコンバータが、将来の核融合装置用電源として有望であると考え、スイッチング素子としてIGBTを用いた100kW級の電流形PWMコンバータを試作し、検討した。その結果、核融合装置用電源に必要な基本的な性能を実現できたが、交流側フィルタコンデンサの直流出力電圧変動時の過渡的な電圧上昇及び、超伝導コイル充電時の制御法などの新たな課題があることもわかった。
三浦 友史; 松川 誠; 木村 豊秋
Fusion Technology 1998, 1, p.743 - 746, 1998/00
将来のトカマク型核融合装置には、超伝導磁石システムが不可欠である。これらの超伝導磁石用電源は、プラズマ着火時に高電圧を出力するが、定常時は比較的低電圧で運転されるという特徴をもつ。従来のサイリスタ電源では、電力の力率が低下してしまうため、力率1の運転を実現し、低次の高調波を低減するPWMコンバータが、将来の核融合装置用電源の候補のひとつとして考えられている。そこで、本開発では、スイッチング素子としてIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)を用いたPWMコンバータを試作し、核融合装置用電源への応用に対する妥当性を検討した。その結果、装置の定格出力200V-500Aを実現し、その基本的性能を確認することができた。また、低電圧出力時の運転では、通流率指令値が小さくなり、アナログ回路によるPWMパターン発生回路では、PWMパターンを適切に発生できないという問題が生じることを明らかにした。
恒岡 まさき; 藤田 秀男*; 今井 剛; 浅香 敏夫*; 本郷 礼二*; 上岡 伸好*; 安田 昌弘*; 飯山 俊光*
電気学会論文誌,D, 116(4), p.497 - 498, 1996/04
本報告はエネルギー回収ジャイロトロンに用いる計画のIGBTスイッチの開発結果の速報である。直流100kV、100A、遮断電流360Aの定格の高速投入・遮断可能な半導体スイッチである。本報告では耐電圧試験、連続通電試験、短絡開閉試験の結果を報告を行った。耐電圧試験は直流130kV、10分間対地に対して印加した。連続通電試験では定格100Aを通電し、飽和温度を測定し保存温度限界125Cに対して405Cと余裕のある結果となった。短絡開閉試験では短絡した試験回路において開閉試験を行った。その結果、投入時間10s、遮断時間5sの高速性能を確認し、エネルギー回収ジャイロトロンの異常時の許容エネルギー10J以下を十分満足できる見通しを得た。さらに本スイッチは、単にエネルギー回収ジャイロトロンのみならず他の大容量加速器用クライストロン電源などの大型プラント用電源にも応用できる見通しが得られた。
松崎 誼; 大森 憲一郎; 嶋田 隆一; 南 圭次*; 山崎 長治*; 尾崎 章*; 川島 秀一*
Proc. of 1990 Int. Power Electronics Conf., p.139 - 143, 1990/00
トカマクにおけるプラズマ電流の突然の遮蔽(プラズマディスラプション)を回避・制御する事において、必要な開発項目は大容量でかつ高速でスイッチングするインバータ電源である。JFT-2Mでの実験を想定して、500V、1500A、10~20kHzのスイッチング速度を持つインバータ電源を2スタック製作した。1スタックは単相電圧形フルブリッジ回路で3台並列接続である。素子は最近開発された大容量、高速のスイッチング特性を持つ自己消弧形素子IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を使用した。この素子の定格は1000V、300Aであり、IGBT素子単体の定格として最大級のものである。このインバータ電源の制御は、最大20kHzの搬送周波数をもつPWM(Pulse Wide Modulation)制御で行った。この電源は製作を終え、試験を行い、良好な結果を得た。
松崎 誼; 大森 憲一郎; 嶋田 隆一*; 南 圭次*; 尾崎 章*; 比嘉 修*; 川島 秀一*
IEEE 13th Symp. on Fusion Engineering, Vol. 1, p.89 - 92, 1989/00
プラズマディスラプションを回避する手法として、m=2/n=1のMHDモードの成長、即ちプラズマ磁気面の変形を制御する方法がある。このためには磁気面の変形速度0.1~0.5msに対応して、外部より10kHz程度の変速磁場を印加する必要がある。このディスラプションフィードバック制御システムは、真空容器内のサドルコイルに、磁気プローブ信号から必要な値を計算し、PWM制御で超高速インバータ電源を駆動するものである。JFT-2Mに適用するこのシステムに必要な電源は、500V、3000Aの直流電源を10kHzの超高速でスイッチングする超高速・大容量電源である。この電源の素子として最近開発された自己消弧型半導体素子IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を使用し、このインバータ電源を製作した。